サーフィンという専門的な分野でも、必ず多くの読者を惹き付けられる事が出来るはずと信じて頑張っていきます! |
岡田 直人 |
オカダ ナオト |
PHOTO : RED-Y&LIFE提供 TEXT&INTERVIEW : RED-Y |
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現在、日本国内でNO.1シェアを誇るサーフィン雑誌こそSURFIN’LIFE!
サーフィンというスポーツの魅力を最大限に魅せてくれる。特に海外写真や特集記事は本当に充実していて、見るものを本当に楽しませてくれる。多くのサーファーや一般の方からも愛される雑誌であり、これからも多くのサーファーへ発信される大事なアイコンの一つといえよう。
しかし、現在インターネットの普及により雑誌業界全体が厳しい状況となっているのが現実。岡田氏いわく、今後もさらに厳しくなると言う。そこでサーフィンレップスでは、SURFIN'LIFE マリン企画 エディターとして働く、岡田直人氏に突撃インタビュー!
雑誌社として働く楽しさや厳しさ、今後のサーフィン雑誌が生きていく為に必要な事など、興味深いインタビュー内容を是非、お楽しみ下さい♪
〜サーフィン雑誌・SURFIN'LIFEとは〜
現在、日本サーフィン雑誌でNO.1シェアを誇る最高の雑誌である。
価格は1.290円と決して安くは無いが、内容が本当に充実し、さらには毎月DVD付録がついており、雑誌とともにDVDもGET出来るのであれば、安い!と多くのサーファーや一般の方からも絶大なる支持を得ている。80年代から90年代にはサーフィンブームにも伴い、誰もが知っていて毎月毎号、売り切れ続出していた雑誌の一つとしても有名である。
今後は電子化の波にも伴い、サーフィン系のアプリケーションやwebマガジンを発行する予定でもあり、SURFIN'LIFEの動きから、本当に目が離せない!
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-- 名前、サーフィン歴やSURFINLIFE勤務歴などを教えてください!
岡田直人!1980年5月7日生まれ、東京出身在住です。
中学2年生の時にサーフィンを始めたんですけど、その頃は電車サーファーとして湘南や千葉に通っていました。コンペシーンでも全日本に出場していたのですが、どうしても自分は大会向きでは無い部分があったりして、大学時代は長い休みを活かし、海外へのトリップを重ねていました。異国のサーフカルチャーに興味を持ち、卒業後は1年間オーストラリアに滞在してみました。その他にも単身で西欧などにトリップに出掛けるなど、波がない東京から抜け出しいろいろな場所でサーフィンしていました。その後、某女性ファッション誌での編集アシスタントを経て、現在のマリン企画に入社しました。入社して早3年になるかという所ですね!
-- 何歳からSURFIN'LIFEでお仕事を始めたのですか??
サーフィンライフで編集の仕事に携わるようになったのは27 歳の時です。最初は分からないことが多かったのですが、某女性ファッション誌で編集アシスタントで養った活動や仕事内容が現在の仕事に生かされている事は間違いないですね(笑)
入社してすでに3年という月日が流れましたが、早すぎてあっという間という感じです。
日々の仕事に向かって行っている分、時が早く感じることは事実であり、充実している部分は多くあると思います。
-- SURFIN'LIFEを始めたいと思ったきっかけはなんですか?
前の職場で編集の仕事に携わり、雑誌を作る面白さや楽しさ、メディアとして情報を発信出来ることに心から「やりがい」を感じていました。“艶”なお姉さんたちに向けたファッション誌だったんですけど、残念なことに休刊になっちゃって……。
その時、たまたま波情報にサーフィンライフの求人が出ていたんですよね。今までの経験とサーフィン好きなところを活かせれば最高だなと思いチャレンジすることにしたんです。
-- エディターとしてどのような事が楽しいですか?
取材や撮影などで色々なところに行ける事。海外のカメラマンから送られてくる最新のアクション写真などをチェックできる事。この仕事ならではだと思います。
一番楽しいと思うことは、自分で考えて作ったものがページとなって、読者の皆様に楽しんでもらえたり、面白かったと言われることがじゃないですかね。それが仕事をする上でのモチベーションにもなっています。
この仕事をしていると様々なことが情報として入ってくるんです。特にサーフィンって他のカルチャーなんかとも深い繋がりがあるじゃないですか!?だからそういった部分でも自分の知識になったり、今まで携わることのなかった人とも交流がもてたりするので毎日がとても勉強になっています。
-- お仕事の上で大変なことはありますか?
大変なことは、あげたらきりがないかもしれません。でも、やっぱり締め切り前が一番大変です・・・(涙)
月刊誌を作っている以上、仕方の無い事なのですが、締め切り前は土日・祝日は一切無く、インフルエンザ程度じゃ休めないといった感じです(感染の恐れがある場合は自宅作業になりますが・・・)。
毎月、締め切り前は24時間体制の勢いで作業に追われていますよ(泣)。
海外とのやり取りも多く、連絡がつかなかったり、データが来なかったりと、トラブルにも上手く対応していかないと本当に終わらなくなっちゃうんで、常に気を張りながら作業しています。でも、仕事は楽な物はほとんど無いと思っていますので、目いっぱい仕事したら、しっかりと休み、楽しむ事をするように心がけていますね!
-- 日本サーフィン界で愛されているSURFIN'LIFEの魅力はなんですか??
サーフィンに携わり、自分が感じた事を記事にして世の中に発信できる事だと思います。
精神的なプレッシャーも確かに多いですけど、その分、本屋さんやコンビニで雑誌を見たときには、何物にも代え難い達成感みたいなものが生まれるんですね!
憧れのサーフスターと一緒にサーフィンできたり、飲みに行ったりできるのも楽しいし、最高に魅力的なんです。
世界のサーフシーンがどのように動いているかとか、どんなことが起きてるとかがすぐに分かるところも、サーフィンが好きな人にはたまらないと思います。
最先端の情報の発信源でもあり、海外からの情報も仕切りなしに入ってくるのがLIFEの魅力ではにでしょうか!?
-- 今、IT文明が発達して雑誌関係が非常に厳しいと聞きます。
今後、どのような動きや行動が大事だと思いますか?
確かに現代、紙媒体としてのメディアは、衰退の一途を辿っていると思います。WEBマガジンやサーフィン関連のサイトも非常に増えて来ており、無料にて観覧できる。雑誌では、瞬間的なリアルタイムでの情報を発信するとなると、どうしてもタイムラグが発生してしまう。でもだからこそじゃないですけど、雑誌だから出来る事や、形に残る紙だから魅せれる物が多くあると思います。
それをSURFIN'LIFEらしくやっていければ良いですね。もちろん、そのためには多くの人が興味を持って楽しんでもらえるようなコンテンツを作り続けないといけないと思っています。
それと連動して、今後は誌面でのデジタル化にも力を入れていかないとダメだと感じています。これからはデジタルならではな手軽さがニーズとしても必要不可欠だと思うし、ひとつの企画でライディングが映像で見れて、音楽を聴きながらストーリーを読めるみたいなことが実現したら、きっと今よりもっと面白いものが作れますからね!それを繋ぎ、多くの人に雑誌の楽しさや素晴しさを再確認して頂ければ、最高のストーリーになると思います。
-- 全国各地へと波乗りする事で良い事はありますか?
かなりありますよ!自身のレベルアップには特に(笑)!あとはそのエリアの特色だとか雰囲気がわかったりするので、企画にあったイメージの場所を選べるようになりますね。
日本には素晴らしい海が数多くあるので、いつもそういうエリアの魅力なんかも伝えられるように構成を考えています。
-- 海外の素晴らしい写真はどうしているのですか?
特に海外TOPライダー写真などが気になりますので詳細をお願いします!
カメラマンがライダーと行ったトリップの写真やシューティングで撮影した写真なんかは毎月たくさん送られてきます。
その中から厳選してコンテンツを作っています。
海外のライダーの写真は実データを取り寄せないといけなかったり、探している物が無かったりなど様々な問題点がありますが、海外フォトグラファーへ直接オーダーしたりもしています!特にこの写真は良かったと思ったら、編集側で使用するためのミーティングなども行い、掲載に至っています。見ている方に感動を与える、そんな写真をいつでも待ってますよ♪
-- 日本の雑誌マーケット規模はいかがでしょうか??
日本全体で言うとマーケット自体はかなり大きいと思います。金額的に言うと1兆円ぐらいの産業だと聞いたことがあります。
それでも、ここ10年の間に2割以上売り上げが落ち込み、それと同時に広告売り上げも減少していると言う現状が、多くの雑誌が抱えている重大な問題点だと感じています。
日本だけではなく世界中で雑誌の売り上げが伸び悩んでいるのはとても残念なことではありますね。それでも中には売り切れるほど人気がある雑誌もあったりと、読者にとってメリットがあるものは不況に関係なく売れているという実例もあると思いますので、サーフィンという専門的な分野でも、必ず多くの読者を惹き付けられることができると信じて頑張っています。
-- 現在不景気という波にもまれながらも、どのように乗り越えて行こうと考えていますか?
雑誌という既存の形を残しつつも、電子発行物という今の時代にあったもの作りをしていくことが今後の展開に大きく関わってくると思いますね。サーフィンにちなんだアプリケーションやwebマガジンなど、誰でも気軽にどこにいても楽しめるものも配信していくことが大切になってくるのではないかと思っています。サーファーっていう人種はそういったトレンドに敏感な人が多いし、だからこそ様々な形で、1人でも多くのサーファーに楽しんでもらえるよう努力していくことが大事なことだと感じています!
-- 今後、サーフィンLIFEや雑誌媒体で働きたいと思う若者に一言お願いします!
とことん何か好きなものがあって、その思いを形にしたいと思っている人には是非チャレンジして欲しいと思います!
これまでのサーフィン史を知ることはもちろん、新しいことを発信していけるなど幅広く成長できる業界だと思いますよ。
それに自分のアイデアや努力した結果が読者の反響として戻ってき た時の達成感は、言葉にできない喜びがあるんです。
締め切り前は逃亡したくなる時もありますが、それを励みに頑張っています!
-- 最後に込み入った話になってしまいますが、雑誌編集は儲かりますか??
出版社や雑誌によりけりだと思います。
出版社は何冊も雑誌を発刊しているので1つの雑誌が儲かっていても他の売り上げが悪ければ全体の売り上げは上がらないし、良いものを作るにはコストや時間、それに労力が必要になってきます。
1ヶ月という短いスケジュールで、それなりに身を粉にして働かないと追いつかないところがあるので、全体的なバランスを見てお金に換算すると儲けるのはとても大変だと思います。
自分の好きなことをやりながら仕事ができるのは良い点だと思いますが、今後は発刊するそれぞれのカテゴリーの雑誌で多くの読者に今まで以上に満足して頂けるコンテンツを制作していきたいですね
-- インタビュー本当に有難うございました!最後にレップスを見てくれている方にメッセージを下さい!
雑誌はインターネットの利便性やリアルタイムでの情報配信という面ではかないませんが、検察エンジンにヒットしないような内容や液晶では出せない誌面ならではの味がある写真が楽しめると思います。
どこにいても読んでくれた読者が海に行きたくなり、“サーフィンってやっぱ最高だな!”と思ってもらえるような雑誌を作っていけるよう努力していきますので、今後ともご愛読のほど何卒、宜しくお願いいたします。
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