トップ波情報&波予想ホットニュース動画HOWTOテクニックブランドカタログサーフショップサーフィンスクール仲間探し


A.S.P WQS 2Star Event
ビラボン プレゼンツ サハラプロ イン 北泉
「BILLABONG PRESENTS SAHARA PRO in KITAIZUMI」

  2006/10/05 DAY-1

 ここ福島県北泉海岸で「 Billabong presents Sahara Pro in Kitaizumi」 が、日曜日までの日程でスタート。国内ではこの大会がASP WQSの最終戦となる。会場は火力発電所の横にある海岸で、サイズが上がるとレフトの波がアウトから次々とラインナップするというポイント。敷地内には駐車場も配備され、近くにはオートキャンプ場や温泉施設まであるという素晴らしい所だ。

  本日のスケジュールはラウンドオブ 128の16ヒート終了後、ラウンドオブ96のヒート8まで行われた。レギュレーションは1ヒート20分、マキシマム15本でベスト2ウェイブ。秋雨前線に吹き込む北東の風のウネリで、波のサイズは腹〜胸。会場の左から右へ北東のサイド気味のオンショアが吹く。日本の南海上には台風16号、17号と二つあり、週末にかけ北上との予想で、これから波のサイズアップは十分期待できるだろう。
  さて、この大会の出場メンバーは日本人中心のものの国内のトッププロ、アマが集結。さらに海外からはアメリカ、ハワイ、オーストラリア、ブラジル、インドネシアの国々からも参加があり、国際色豊かな顔触れとなった。
  今日の見せ場はラウンドオブ 96のヒート7のジェームス・アソム(AUS)。午後3時の満潮で、厚くなった波をうまくコントロール。他の選手が波の選択に苦労する中、縦にワンターンでリップを連発。本日のハイエスト9.00ポイントをたたき出し、余裕のトップ通過を決めた。また日本人で調子が良いのが、飛田剛と原田正規。昨年、ASPをあまり回ってないためポイントがなく、ラウンドオブ128からの出場となったが、実力はお墨付き。他の選手とスピード、技のキレなど役者の違いを見せつけた。他に佐藤和也、浦山哲也がスキルの高さを見せたかと思えば、ニック・ミタ(HAW)、デニス・チハラ(BRA)が外人特有の粘るライディングでラウンドアップを決めた。
  さて、明日は 7時にファーストコール。ラウンドオブ96のヒート9からスタートする予定。そのまま続けてラウンドオブ64には田嶋鉄兵、田中樹、高梨直人、田中秀義、辻裕次郎のヤングガンや浦山哲也、牛越峰統、河野正和、脇田貴之、小川直久のベテラン勢に加え、日本を中心に活動するダレン・ターナー、ダニー・メルハド、ハワイのスーパーキッズ、ジョン・ジョン・フローレンスも登場する。明日の激戦も見逃すな!

   

 2006/10/06 DAY-2

 福島県北泉ポイントで行われている
「BILLABONG PRESENTS SAHARA PRO in KITAIZUMI」 大会2日目。朝から横殴りの雨が降る北泉ポイントは頭〜頭半の波がブレイク。しかし、ほとんどがワイドでダンパーなうえ、流れも入りゲッティングも相当厳しい状況。風は北東のサイドオンショアで、時折、突風が吹き荒れる。
  南海上にある台風 16号、17号は勢力は落とすもののそのまま北上。さらに日本列島に横たわる秋雨前線に低気圧が発生し、台風がそれを刺激する形でハイブリッド低気圧に変化。これが大きな積乱雲となり、大雨を降らす予報が気象庁から発表された。ここ福島でも大雨洪水警報が発令され、さらに風雨とも強まるとのこと。なんと30年に一度という大雨らしい。
  そこで、大会本部では地元関係者を含め緊急協議。大会を行うのは危険として、午後 7時30分に本日のスケジュールをすべてキャンセル、明日に順延することを決定した。明日は朝6時30分にファーストコール。ラウンドオブ96のヒート9からスタートする予定。明日の情報もお見逃しなく!

 

 2006/10/07 DAY-3

「BILLABONG PRESENTS SAHARA PRO in KITAIZUMI」大会3日目。台風は昨日消滅したものの秋雨前線を低気圧が進み、この北泉ポイントは昨日から北東の風がドン吹きのまま。波のサイズはさらに上がり、ダブル以上の波が押し寄せるも海面はもう真っ白で大シケ状態。しかも昨晩から降り続いた雨で、会場近辺の道路が一部冠水し、通行不可となってしまった。
  気象情報によると雨は昼過ぎには弱まり、風も西よりにシフトするとのことを受け、大会本部は 12時までウェイティングと発表、待機することを決定した。
  しかし、雨は小粒になるものの朝からの北東風は止まず、今だジャンクなクローズコンディション。よって本日も残念ながらキャンセル、明日に順延することとなった。コンテストピリオドは明日、 8日の日曜日まで。この状況ではヒートが終了しないため急遽、大会期間を9日の月曜までに延長することも決定した。明日は朝6時30分にファーストコール。ラウンドオブ96のヒート9からスタートし、続いてラウンドオブ64、32と消化する予定。明日は天気が回復するとのこと。ぜひ会場で世界のサーフィンをライブで堪能してほしい。

 

  2006/10/08 DAY-4

 台風と低気圧の影響で延期されていた
「BILLABONG PRESENTS SAHARA PRO in KITAIZUMI」がここ北泉海岸で再開。風は北東から北西に変わり、強いサイドオフショア。波は頭半、セットでダブルオーバーというサイズにアップした。会場のセンターはゲットもきつい状況で、選手は左のテトラ脇からのパドルアウト。ポジションキープにパドルを繰り返すハードなコンディションとなった。

  今日のスケジュールはラウンドオブ 96のヒート9からスタート。続いてラウンドオブ64までを消化した。潮が引きから上げに変わった10時過ぎ、風は北西から西へ変わり、さらに強風のオフショアとなった。面はクリーンながら、風に煽られ板が降りていかない。テイクオフもままならない状況に選手は一苦労。これには初日好調だった飛田剛が撃沈。また辻裕次郎、渡辺将人に中村昭太、山田恭平、萩原周のヤングチームもここで終了。サーフィンの力だけでなく、どれだけ波を見極めることができるかが、勝負の分かれ目になったようだ。

  ラウンドオブ 64の後半から上げいっぱいに変わり、波が若干サイズダウン。それでも頭〜頭半というコンテストには十分なサイズだ。今まで会場の左で演技していた選手たちが、センターに移動。ワイドで速めながら肩の張る波を選べば、深いボトムターンから縦に素早くリップを連発。これで特大スプレーを飛ばせば、ジャッジからはエクセレントの評価。サイズのある波で素晴らしい演技、これにはギャラリーも大興奮の結果となった。

  今日のハイエストは、原田正規の 9.50ポイント。大きなリップにフルレールのカービングやチューブと今大会やりたい放題。明日も要注目の一人だ。さらに田中樹、田中英義、高梨直人、森哲太、仲野仁人、浦山哲也、田嶋鉄兵、大澤伸幸、佐藤和也に地元の山田祥充も好調をキープ。外人勢はニック・ミタ(HAW)、ジェームス・アソム(AUS)、ダレン・ターナー(AUS)、ダニー・メルハド(USA)、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)らもラウンドアップ。ホームの日本人選手をストップできるのか?
明日は大会最終日となる。ファーストコールは 7時30分。ラウンドオブ32からスタートし、続いてクォーターファイナル、ファイナルまで行う予定。明日も引き続きウネリが残る。ぜひ会場で最高のサーフィンを見て欲しい。

※予定しておりました「KUSTOM × flow PRESENTS KITAIZUMI PRO JUNIOR」は本日協議を行い、ジュニアには危険なコンディションということで、残念ながら今回はキャンセルとなりました。代替えなどの詳細は追って発表します。

 2006/10/09 DAY-5

 大雨の影響で 2日延期となった「BILLABONG PRESENTS SAHARA PRO in KITAIZUMI」も本日が最終日。会場は快晴で朝早くから多くのギャラリーが集まった。会場の風は北西のサイドオフで、波は肩〜頭とサイズダウン。しかし時折、会場正面のセンターから右側はワイドながら頭半の波が入る。
  まずはラウンドオブ 32がスタート。選手は左の堤防よりのミドルを選ぶか、センターよりのビッグセットを待つかに別れた。左はライト、レフトともブレイク。波は小さめながら技が多く入れられる。試合開始早々、このポイントを選んでスタートダッシュで勝ち上がったのは、河野正和、進藤晃、森哲太、ニック・ミタ(HAW)、浦山哲也に地元期待の山田祥充の面々。唯一、右のポイントで勝ち上がったのは田中英義。サイズのあるライトをワンターンでリッピング。鋭く板を返せば、8,25、7.25ポイントを奪取。トータル15.50ポイントで軽く勝ち上がりを決めた。

  このラウンドの後半戦。引きいっぱいの 10時30分過ぎから潮が止まり、セットの数も減り始めると選手全員が左に移動。4人で波を取り合う形となった。ただし、インサイドではいきなりタルくなるため、ファースト、セカンドの演技で、どれだけ魅せられるかがラウンドアップの決め手となった。ここは林健太、牛越峰統、脇田貴之、小川幸男、田中樹の日本人勢にダレン・ターナー(AUS)、デニス・チハラ(BRA)が次のラウンドへ。前日まで好調だった原田正規は、まったく波のサイクルが合わずここで敗退。またジョン・ジョン・フローレンス(HAW)も逆転負けで、今大会を終了した。

  続いて、クォーターがスタート。ここでは同じ作戦で田中英義、山田祥充、浦山哲也、森哲太がラウンドアップ。ヒート 3から潮が動き出し、波数は少ないもののセンター右のポイントにウネリが入り始めた。これに動いたのはダレン・ターナー。だが波がワイドで早く、イマイチ技が続かない。ポジショニングも迷いがあるのか安定せず、まったく力を出せず終了。逆にこのセンターのポイントで決めたのは林健太。無理なくスムースにテイクオフすれば、舞うようなリッピング。作戦が見事的中し1位通過を決めた。
  さあ、セミファイナル。ヒート 1には田中英義、山田祥充、浦山哲也、森哲太の組み合わせ。ヒートは25分に延長。地元の声援を受け、気合入りまくる山田祥充に森哲太、田中英義が左で待てば、浦山一人右のセットを狙う。ここはやはり田中が一歩リード。今年の英義はヒート最初にキッチリ決めれば、後はじっくり波を待つ作戦。今回もこれが図星で、乗った波は4本ながら8.00、9.50ポイント、合計 17.50のダントツのトップでファイナルへ。残り3人の2位争いは僅差の争い。山田が来る波、来る波を攻めるも点は伸びず、アベレージ止まり。浦山も一発逆転でセットを待つも、思うように演技ができない。ここは最初の演技で、レフトの波に狙いを絞った森に軍配。

  ヒート 2は田中樹、脇田貴之、林健太、牛越峰統の4人。ここも林は同じ作戦でセンター右で待てば、残り3人は左を選択。ここで波のサイクルが合っていたのは田中樹。スピードあるリッピングにエアーでグッドの評価で、このヒートをリード。脇田、牛越も負けじと攻めるが2本揃えられない。その間に林が逃げ切るかと思えば、なんと牛越がパワーサーフィンのお手本の演技。特大スプレーを飛ばしまくってなんと8.25ポイントで決勝進出を決めた。

  ついにこの大会も決勝へ。そのファイナリストは今年絶好調の田中英義。 3年ぶりの決勝進出のエアリストの森哲太。今大会すべて作戦成功の田中樹。元グランドチャンピオンのベテラン牛越峰統という面白い取り組みとなった。ヒートは30分。今回は田中樹一人がセンター右へ。残り3人が左にポジショニング。最初の演技はやはり英義。しかし、粘るはずの板の返しが甘い。これではエクセレントは出ず、6.75ポイント。続いて樹が右の奥からテイクオフ後、バレルにチューブイン。出てきたところでカットバックをからめたリップを連発。なんと最初の演技で 9.25ポイントをたたき出した。牛越が力で波を押さえ込めば、哲太も切り裂くようなリップで追いかける。しかし、樹の勢いは止まらず。今度はスピードあるリップを連発したかと思えば、最後は高さのあるフローターでフィニシュ。これで8.50ポイントを出し、トータル17.75ポイントで全員コンボに追い込んだ。

  これにはたまらず英義、牛越が右へ移動。奥を取ろうと英義が樹を追いかける。沖が動き、セットに反応した樹がすかさずこの波に乗るも、英義も同じ波にテイクオフ。会場がざわめくなか、やはりインターフェアレンスコールがアナウンスされた。これで樹はやりたい放題。終了近くに入った特大セットを見逃さず、再びチューブイン。歓声が上がる中、さらに大きなカットバックにリエントリーで、これには 9.75ポイントがコール。なんとトータル19.00のほぼ満点で、ぶっちぎりの優勝を決めた。

優勝 田中樹
2位 森哲太
3位 牛越峰統
4位 田中英義


 

Copyright サーフィンレップス
All rights reserved 許可なく転載を禁じます

サーフィン 波情報のサーフィンレップス